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東三河エリアでローコスト住宅を建てるとき知っておきたいポイント
2024.12.15
マイホーム計画の際、外構工事の費用は大きな関心事の一つ。
とはいえ、土地購入や建築費用にお金がかかるため、外構工事の予算取りが難しくなったり、入居してお金を貯めてから検討することにしたり・・・といった事態を招くことも。
そこで、お金をできるだけかけずに、おしゃれな外構を実現する秘訣をご紹介します。
外構は住まいの見た目を引き立てるだけでなく、防犯や近隣との円滑な関係作り、プライバシーの保護など、大切な役割をいろいろと担っていますので、新築に伴って段階的にでも必要な工事を進めていくことをおすすめします。その方が結果的に費用も安く収まります。
一般的に、外構工事には100万円から300万円程度の費用がかかるとされていますが、実は賢い計画と工夫次第で、見栄えの良い外構を比較的リーズナブルに実現することが可能です。
そこで、外構工事の費用を考えるポイントを4つの大きな視点(計画、施工、デザイン)から整理し、具体的な方法や工夫を詳しく解説していきます。
①全体の設計をシンプルに
外構デザインは、シンプルであればあるほど工事費用を抑えることができます。直線を基調としたデザインは、曲線や複雑な形状に比べて施工が容易で、材料の無駄も少なくなります。
例えば、アプローチを直線的に設計することで、材料のカットロスを減らすことができ、工事期間も短縮できます。また、メンテナンス性も向上するため、長期的なコスト削減にもつながります。逆に、曲線を多用すると、材料を無駄にするだけでなく、裁断や施工に時間がかかり、その分人件費も上がってしまいます。
②必要な機能を見極める
外構には、様々な要素が含まれますが、建物のようにすべてを一度に施工しなくても大丈夫です。まずは生活に必要不可欠な次の要素から優先的に整備していくことをお勧めします。
・駐車スペース
駐車スペースは、日常生活において最も重要な要素の一つです。車の出し入れがスムーズにできる十分なスペースを確保しつつ、舗装方法を工夫することで費用を抑えることができます。例えば、全面をコンクリートで舗装するのではなく、タイヤの通る部分のみを舗装し、その他の部分は砂利敷きにするなどの方法があります。
・アプローチ
玄関までのアプローチは、毎日の生活動線として重要です。雨の日でも安全に歩けるよう、適切な排水勾配と滑りにくい材質を選択することが大切です。また、幅は120cm程度あれば十分で、必要以上に広くする必要はありません。
・排水設備
排水設備は、建物を長持ちさせる上で欠かせません。特に、雨水の処理は重要で、適切な排水計画がないと、後々大きな問題となる可能性があります。敷地の高低差を活かした自然排水を検討したり、雨水桝の位置を効率的に配置したりすることで、コストを抑えることができます。
・フェンス
フェンスは、プライバシーの確保や防犯の観点から必要ですが、必ずしも敷地全周に設置する必要はありません。道路に面した部分や隣地との境界など、特に必要な箇所を優先的に設置することで、初期費用を抑えることができます。
③材料選びを工夫する
外構材料の選択は、見た目の質感と費用のバランスが重要です。近年、技術の進歩により、高級材に似た風合いを持つリーズナブルな代替材が数多く開発されています。
・擬石材
コンクリート製の擬石材は、天然石の風合いを忠実に再現しながら、価格は3分の1程度に抑えることができます。また、施工性も良好で、職人の技量による仕上がりの差も少ないため、安定した品質が期待できます。
・人工木デッキ
人工木デッキは、天然木に比べてメンテナンス性に優れています。耐候性が高く、定期的な塗装や防腐処理が不要なため、長期的なコストメリットがあります。また、色あせや反りも少なく、見た目の美しさを長く保つことができます。
・レンガ町タイル
レンガ調タイルは、本物のレンガに比べて安価でありながら、本物とそっくりな雰囲気を演出することができます。施工も容易で、接着剤での貼り付けが可能なため、工期も短縮できます。
①既存の物を活用する
新築の場合でも、敷地内の既存の要素を効果的に活用することで、大幅なコスト削減が可能です。
既存の擁壁は、状態が良好であれば、そのまま活用することができます。表面の汚れや劣化が気になる場合は、高圧洗浄や塗装で美観を回復させることができます。擁壁の解体・新設には多額の費用がかかるため、既存擁壁の活用は大きな費用削減につながります。
古いブロック塀も、基礎が安定していて構造的な問題がなければ、表面処理による再生が可能です。モルタル吹き付けや塗装により、見た目を一新することができます。また、一部をフェンスに置き換えたり、植栽を組み合わせたりすることで、より魅力的な外観に生まれ変わらせることができます。
成熟した植木や庭木は、新しい植栽では得られない風格があります。これらを伐採せずに活かすことで、即効性のある景観づくりが可能です。必要に応じて剪定や移植を行い、新しい外構計画に組み込んでいきましょう。
②工事の時期を選ぶ
外構工事の費用は、季節や時期によって変動することがあります。賢く工事時期を選ぶことで、予算を効率的に使うことができます。
冬季(12月~2月)は、一般的に外構工事が少なくなる時期です。気温が低く、コンクリート工事には適さない面もありますが、その分、工事費用が割安になることがあります。また、植栽工事には適した時期で、樹木の活着も良好です。
梅雨時期(6月~7月)も、外構工事の閑散期となります。雨天が多いため工期に余裕を持つ必要がありますが、工事費用を抑えられる可能性があります。特に、排水設備の効果を確認しやすい時期でもあります。
年度末(3月)は、工事が集中する傾向にあるため、できるだけ避けることをお勧めします。工事業者も混み合い、費用も割高になりがちです。その代わり、4月以降の比較的落ち着いた時期を選ぶことで、じっくりと工事を進めることができます。
③DIYできる部分は自分で
外構工事の中には、専門的な技術を必要としない作業も多くあります。次に挙げる作業を自分で行うことで、大幅な費用削減が可能です。
・植栽の植え付け
植栽の植え付けは、基本的な知識があれば十分にDIYが可能です。苗木を購入し、適切な間隔で植え付けることで、プロの植栽工事と遜色ない仕上がりを実現できます。季節や植物の特性に合わせた植え付け時期を選び、根張りを良くすることが大切です。
・花壇作り
花壇作りも、DIYに適した作業です。レンガや花壇ブロックを使用して、オリジナルデザインの花壇を作ることができます。直線的なデザインであれば、特別な技術がなくても美しく仕上げることが可能です。
・防草シートの敷設
防草シートの敷設は、雑草対策として効果的で、DIYで十分対応できる作業です。シートの重ね代を適切にとり、しっかりと固定することがポイントです。そうすれば、除草作業の手間を大幅に減らすことができます。
・砂利敷き
砂利敷きも、比較的容易な作業です。防草シートの上に適量の砂利を均一に敷き詰めることで、見栄えの良い仕上がりになります。砂利の種類や粒径を工夫することで、様々な雰囲気づくりが可能です。
・塗装作業
塗装作業は、下地処理さえしっかりすれば、DIYでも十分な仕上がりが期待できます。フェンスや門扉など、比較的小規模な部分であれば、休日を利用して作業を進めることができます。
①植栽計画を賢く立てる
植栽は、外構の印象を大きく左右する重要な要素です。費用を抑えながら効果的な緑化を実現するためには、植物の選定と配置に工夫が必要です。
シマトネリコ、シラカバ、ネズミモチなど、成長の早い植物を選ぶことで、初期の寂しさを早期に解消することができます。
植栽は、小さめの苗木を購入して育てることで、植栽費用を大幅に抑えられます。樹高1m程度の苗木であれば、3年程度で見栄えの良い大きさに育ちます。また、若木のうちに適切な剪定を行うことで、理想的な樹形に育てることができます。
また、四季を通じて楽しめる植物を選ぶことで、一年中魅力的な庭づくりが可能です。春には花を咲かせ、夏には涼しげな緑陰を作り、秋には紅葉を楽しめる樹種を組み合わせると、季節感豊かな空間を演出できます。
さらに、維持管理の簡単な種類を選ぶと、将来的な管理費用を抑えられます。特に、耐病性や耐虫性の強い品種を選ぶことで、薬剤散布などの手間を省けます。
②照明計画でメリハリをつける
夜間の照明は、安全性の確保だけでなく、外構の魅力を引き立てる重要な要素です。効果的な照明計画により、必要最小限の設備で最大限の効果を得ることができます。
必要最小限の場所に照明を集中させることで、設置費用と電気代を抑えることができます。特に、アプローチや玄関周り、駐車スペースなど、夜間の使用頻度が高い場所を優先的に計画します。
LED照明の採用は、初期費用は若干高くなりますが、消費電力が少なく、長寿命であるため、長期的には大きなコストメリットがあります。また、従来の照明に比べて発熱が少なく、虫が寄りにくいという特徴もあります。
ソーラー式ライトは、配線工事が不要で、電気代もかからないため、経済的です。特に、庭園灯や足元灯として使用することで、程よいアクセント照明となります。最近は性能も向上し、曇天が続いても点灯時間を確保できる製品が増えています。
間接照明の効果的な使用により、少ない照明器具でも印象的な空間を作ることができます。壁面や植栽をほんのりと照らすことで、落ち着きのある雰囲気を演出できます。
③舗装材の使い分け
舗装材の選択と組み合わせは、外構の見た目と費用に大きく影響します。場所や用途に応じて適切な材料を選ぶことで、コストを抑えながら魅力的な空間を作ることができます。
インターロッキング(レンガ調のコンクリートブロック)や、砂利、天然石、レンガ調タイルなどを、全体的なデザインと機能性を考えながらバランスよく組み合わせましょう。
おしゃれな外構を経済的に実現するためには、計画段階からデザインまで、様々な工夫が必要です。特に重要なポイントを整理すると、次のようになります。
計画段階では、シンプルで機能的な設計を心がけ、必要な要素を優先順位付けして段階的に整備していくことが重要です。また、代替材の活用や工事時期の選択など、細かな工夫の積み重ねが、大きな費用削減につながります。
デザイン面では、植栽計画や照明計画を工夫することで、限られた予算でも魅力的な空間を作ることができます。特に、成長の早い植物の活用や、効果的な照明の配置は、費用対効果の高い方法といえます。
外構は、住まいの顔となる重要な要素です。初期費用だけでなく、維持管理までを見据えた計画を立てることで、長期的に満足できる外構づくりが可能となります。これらのポイントを参考に理想の外構を実現しましょう。
著者情報
愛知県豊橋市を中心に1000万円台で叶うデザインと性能にこだわった注文住宅を手がける住宅会社「ココアハウス」。
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