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家を建てるときの税金を徹底解説!知っておくべき6つの税金と軽減制度
2024.08.10
マイホームを計画する際には、リビングやキッチン、ダイニングなど、暮らしの中心となる居住スペースに気を取られがちですが、
トイレは小さな空間ながらも住まいに欠くことのできない場所なので、しっかり計画することが大切です。
毎日何度も使う場所だからこそ、家族全員が快適に利用できるトイレ空間を作りたいものですね。
そこで今回は、位置や広さ、内装などに至るまで、トイレ作りで失敗しないためのポイントをご紹介します。
トイレの位置を決める際は、以下の点に注意しましょう。
トイレは頻繁に使用する場所です。リビングやダイニング、寝室からアクセスしやすい位置に配置しましょう。
特に夜間のトイレ利用を考えると、2階建て以上の場合は各階にトイレを設置することをおすすめします。
リビングなど人が集まる場所から直接見えない位置にトイレを配置しましょう。
トイレへの出入りだけでなく、音も意外と気になるものなので、廊下の角や階段下のスペースを活用するのもおすすめです。
子どもが小さいうちは、親がトイレに連れていかなければならないので、LDKから離れていすぎると不便です。
特に、トイレトレーニングの期間中のことを考えると、キッチンや水回りに隣接して設けると便利です。
トイレの位置は排水管の位置と密接に関係します。排水管の位置を考慮しながら、最適な場所を選びましょう。
不必要な配管工事を避けることで、コストダウンにもつながります。
2階にトイレを設ける際には、排水管を1階へ通す必要がありますが、排水管を通る水の音は意外と気になるもの。
階下に寝室やリビングがある場所は避けて配管を設けましょう。
トイレは臭気対策やカビの発生防止が重要です。外壁に面した場所に配置することで、自然換気がしやすくなります。
内部に配置する場合は、十分な機械換気設備を設けましょう。
トイレの広さは、使い勝手や設置したい設備によって変わってきます。広さの目安は以下の通りです。
トイレの広さで最もよく採用されるのが、畳1帖分です。最低限これくらいの広さは確保する必要があります。
空間にゆとりを持たせたい場合は、タンクレストイレを採用するのがおすすめです。
収納やカウンター、手洗いなどを設けたい場合は、このくらいの広さがあると便利です。
将来的なバリアフリー対応を考えるなら、この程度の広さを確保しておくと安心です。
広さに加えて手洗い器の位置や収納の配置なども事前に検討し、空間を無駄なく活かした使いやすいレイアウトを考えることが大切です。
家の中にトイレを何か所設けるかは、費用や全体の間取りにも関わってくるため、プラン時の悩みどころです。
「2階にトイレを設けたものの、ほとんど使っていない」
「トイレが1つだけなので、朝の忙しい時間帯に混み合ってトイレ渋滞が発生する」
「トイレが1階にしかないので、夜間に階段を上り下りしてトイレに行くのが不便」
「トイレの数だけ掃除の時間も手間も増える」
・・・と、入居後に後悔するケースもあります。
トイレの位置や数を考える時は、長い目線で家族構成の変化やライフスタイルを考慮して計画しましょう。
参考に、トイレの数の決め方の目安を以下にまとめました。
・2階建ての場合:各階に1台ずつ、計2台が標準的
・平屋の場合:最低1台でもOK、2台あればより快適
・3人以下の家族:1~2台
・4人以上の家族:2台以上がおすすめ
建物の広さにもよりますが、朝の混雑時や急な来客時のことを考えると、一般的にはトイレが2台以上あると便利です。
特に子育て世帯の場合、1階と2階の両方にトイレがあると生活しやすくなります。
トイレの内装は、次のような点に注意して、機能性と快適性を兼ね備えたものにしましょう。
汚れが目立ちにくく、お手入れがしやすい壁紙を選びましょう。防汚性や抗菌性に優れた壁紙も多数販売されています。
デザイン面では、明るい色調や自然をモチーフにしたものを採用すると、空間を広く感じさせる効果があります。
また、トイレは小さな空間なだけに、遊び心を活かしてコーディネートするのもおすすめです。
最近では、空間のアクセントとして大柄の模様入りのクロスやビビッドなカラーのクロスを用いるお宅も増えています。
水はねや汚れに強い素材を選びましょう。クッションフロアやフローリング調の塩ビシート、フロアタイルなどが一般的です。
デザイン性と機能性の双方を兼ね備えた製品も多いので、好みに合わせて選択できます。
十分な明るさを確保しつつ、リラックスできる雰囲気を作りましょう。
天井に主照明を設置し、補助照明として鏡上や棚下にLED照明を設けると万全です。
最近では、ペンダント照明を天井の真ん中でなく隅に吊るして、スタイリッシュに演出するのが人気です。
調光機能付きの照明を使うと、時間帯や気分に合わせて明るさを調節できます。
引き戸は、省スペースで子どももお年寄りも安全で開閉しやすいのがメリットですが、間取り的に引き戸にできない場合もあります。
開き戸を採用する場合は、内開き、外開きどちらにするかをきちんと検討しましょう。
内開きの場合は、「スリッパが置きにくい」「トイレ内で倒れた場合に搬出が困難」といったデメリットがあります。
一方、外開きの場合は、トイレの外にドアを開く分のスペースが必要です。
十分なスペースが取れていないと、ドアを開けたときに人や物にぶつかる可能性があります。
これらのメリット・デメリットを考慮して、間取りや広さに適した形状を選びましょう。
最近の便器は機能性とデザイン性に優れたものが各メーカーから数多く販売されています。
ドアオープンから洗浄、ドアクローズまですべて自動のトイレや、
除菌清掃を自動的にしてくれるトイレなど、ご家族の要望に合った機能やデザインを選びましょう。
便器の主な種類は以下の通りです。
床下を通して排水する一番メジャーな排水方式です。
トイレ内に排水管が見えていないものは、基本的に床排水タイプが採用されています。
排水管が見えないので見た目がスッキリし、設置しやすいので工事費用も抑えることができ、節水効果もあります。
便器の後ろの壁や、横の壁の中に排水管を通して排水するタイプで、マンションやアパートによく採用されています。
水を流す音が響きにくいというメリットがあります。床面もすっきりするため、お掃除もしやすくなります。
タンクが壁に隠れているため、見た目がスタイリッシュな印象になります。また、掃除がしやすいのも特徴です。
壁づけで、床から浮いているタイプのスタイリッシュな便器です。
足元が広々として、掃除がしやすいのがメリット。ハイクラスなホテルでよく採用されています。
トイレの背面に収納キャビネットがついた便器です。
収納をすっきり確保でき、上部のカウンターに手洗いを設置したり、小物を飾ったりすることもできます。
それ以外にも、最近は便器のバリエーションが豊富にあります。
選ぶ際にはデザインや形だけでなく、節水性能や掃除のしやすさなども考慮しましょう。
また、家族の身長差が大きい場合は、便座の高さを調節できるタイプを選ぶのもおすすめです。
トイレットペーパーや掃除用品、衛生用品など、トイレ用品は意外とかさばるもの。
トイレ内に収納がないと、トイレ用品が出しっぱなしになり、ただでさえ狭い空間が余計に使いづらくなります。
トイレの収納は、サイズと位置がポイントです。
サイズは、トイレットペーパーが入るよう、奥行きを20cm前後は確保しましょう。
位置は、次のような収納アイデアを参考にして決めましょう。
<トイレ収納の種類>
・吊り戸棚
天井近くに吊り戸棚を設けることで、空間を有効活用できます。
トイレットペーパーのストックや掃除用具などを収納するのに適しています。
・カウンター下の収納
手洗い器の下にカウンターを設け、その下に収納スペースを確保します。普段使用する物を収納するのに便利です。
・コーナー棚
デッドスペースになりがちな角を利用して、小物を置くための棚を設置します。
・ニッチ収納
収納に場所を取れない場合には、壁に凹みを作って「ニッチ」を設けるのがおすすめ。スペースを取らずに収納力をアップできます。
・タオルハンガー
手拭きタオルや掃除道具を掛けるのに便利です。壁付けタイプやドア裏に付けるタイプなど、様々なものがあります。
収納を計画する際は、何をどこに収納するかをあらかじめリストアップしておくと、より使いやすくなります。
トイレの窓を設けるか否かは、ご家庭によって考え方が異なりますが、換気のために窓を設置するケースが多いです。
また、窓を設けることで、狭くて暗くなりがちな空間に明るさを取り込むこともできます。
ただし、間取りによっては、隣家や通り沿いからトイレ内が見えてしまう可能性があるため、プライバシーへの配慮が重要です。
窓を設置する際には位置だけでなく、カーテンやブラインドなどをつけて外から見えないように工夫する必要があります。
最近では、プライバシーの観点から窓を設置しないお宅も増えています。
窓を設置しない場合は換気が難しくなるため、必ず換気扇をつけましょう。
トイレは小さな空間ですが、適切な計画を立てることで、家族全員が快適に使える素敵な空間になります。
ココアハウスでは、トイレひとつをとってもご家族の理想の空間となるように打ち合わせを密に行い、ベストなプランをご提案しています。
ぜひ、これらのポイントを参考に、理想のトイレ空間づくりを楽しんでください。